住まいの健康Q&A
結露ってなぁに?
結露とは、おおざっぱに言えば、空気中にある目に見えない“水蒸気”(約0.4ミクロン)と呼ばれる気体が冷やされることによって、目に見える液体の水に変わることです。
建物内の結露はなぜ発生するの?
室内には水蒸気の発生源が多くあります。人体、家事、入浴、調理、鑑賞用植物等々。更にはあまり知られていませんが、ガスや灯油などは燃えると水蒸気を発生させます(”結露の話”参照)。隙間のない建物が増え、アルミサッシが普及すると、暖房されていない部屋の壁や押入れの中や北側の壁等の冷えた箇所、窓等に結露が発生するケースが多い。
なぜ結露防止した方がいいの?
窓ガラスにつく結露のように、見えるところの結露(表面結露)は乾かすことを前提としても良いかもしれませんが、建物を土台から腐らせたり、見えないところをカビだらけにするような壁の中にできる重大な結露(内部結露-又は壁内結露)は、それでは解決できません。まして、そこに一度カビが生えてしまえば壁を取り壊さない限り取り除くことはできません。
断熱材を入れると住宅の気密性が増すの?健康にはどうかしら?
断熱と気密化では目的も機能も異なります。断熱材の使用⇒室内外の熱の伝わりを防止する。気密性を向上させる目的⇒隙間風を遮断して熱損失を防止する。しかし、省エネルギーや快適性を得るためにはこれらを同時に行う必要があります。また、建物の気密化による弊害として新鮮空気が不足する恐れがあります。窓を閉めた状態でも常に換気できるようにする必要があります。目安は1時間当たり建物面積の1.3倍程度を常に換気できるようにしてください。換気設備の無い場合は1日5回以上、5分間程度の窓開け換気をしてください。
木と紙で作られた日本の住宅は、通風があり素晴らしい住宅に思えますか?
木と紙で作られた日本の住宅に通風があり、素晴らしい住宅であるのは夏の話で、徒然草の時代の言葉です。日本には冬もあります。冬にはコタツと火鉢なら局所採暖で、あまり活動的でないお年寄りなどは好むかもしれませんが、冬季に老人の死亡率が高いのは暖房の粗末な生活者に多いことも証明されています。また、省エネルギーが叫ばれている現在、断熱は欠かせないものなのです。
20℃の家が30℃の家より暖かいって本当ですか?
石油ストーブをがんがん炊いて温度計が30℃を差しているのに背中や足元が冷えることはありませんか?室内での暑さ寒さの感覚は、室内温度そのものよりもむしろ、温度分布や壁からの輻射放熱量が大きく関係しています。壁の表面温度が低いと人体から放出される輻射放熱量が大きくなることで寒く感じ、壁の表面温度が高いと、放射熱量が少ないため暖かく感じるわけです。
陽当りがよく、風通しのいいあこがれますか?
現代の日本人が「陽当りが良く、風通しが良い家」を望むのは、恐らく深層心理で冷暖房機による不自然な温度調節ではなく、自然の涼しさや暖かさを求めているからではないでしょうか。即ち、建物は外界の温度変化の影響を受けず、夏涼しくて冬暖かいのが理想といえます。そのような建物を実現するには、建物を断熱高気密化し、同時に内部結露の被害が無いようにすることです。
日本は高温多湿だから他国と比べて結露解決がむずかしいの?
日本の気候が湿度が多いために日本の建物が腐りやすいというのは誤りです。住宅を建てる時点で考えなくてはならない問題としては、室内側の壁面温度を高くして(表面結露)、水蒸気を壁内に入れない(内部結露))工夫をすれば結露は防げます。建物全体がなるべく一定温度に保たれるような建物にするということも重要です。たとえば外断熱工法等も有効です。
一酸化炭素・二酸化炭素の中毒対策としての通風・換気は?
屋内で火を焚いてその直火で身体を暖めようとするならば、一酸化炭素中毒や二酸化炭素中毒対策として、通風換気は不可欠です。建物を長持ちさせるための結露対策からしても、省エネルギーの観点からも、快適性の観点からも、危険度の観点からも、健康的かどうかの観点からも、現代の我々は、この原始人がやっていたと同じ方法よりずっと良い方法をもっています。
カビ・ダニ対策としての通風換気は?
カビの胞子は室内・外を問わずどこでも浮遊しています。それが水分のある所に着床して発芽し、繁殖するのです。また、ダニも室内には必ず生息しています。害を及ぼすのはその量の問題です。餌(人のフケやアカ、カビなど)と温度(20~30℃)と水分があれば、繁殖しますし、なければ繁殖しません。カビ・ダニがいるというのは、ほとんどの場合が建物内に結露した場所があり、カビが生えてダニが住みつくということです。この解決は建物に結露を起こさないようにして、繁殖させないことです。
高断熱・高気密住宅の換気は?
建物内では炊事や風呂などを使うと、それらの特定の場所が一時的に高温になったり、水蒸気量が多くなったりします。よって、結露が最も起こりやすい状況ができるわけです。ですから、風呂を使っているときの風呂場や、炊事をしているときの火の近くでは、水蒸気や二酸化炭素を屋外に排出できるようにしておかなければなりません。そこで理想的なのは、水蒸気や二酸化炭素を排出しても、なるべく熱は逃がさないような工夫のされた換気装置を使うことなのです。
高気密・高断熱住宅にはエアフルがオススメです
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